裸の幹から、ふたつの芽|Two Shoots from a Bare Trunk|10 June 2026

朝、外気温は24℃。すっかり初夏の空気のなか、軒下のパキラをのぞいて、思わず「おかえり」とつぶやいてしまいました。冬のあいだ、丸坊主になってしまったパキラ。その裸の幹から、ふたつの芽が、ちゃんと帰ってきてくれたのです。

本日の主役

  • パキラ・アクアティカ:Pachira aquatica

屋外の軒下で、鉢ごと土に埋めて育てているパキラ。今年の冬を、簡易ハウスのなかで越してきた我が子です。

簡易ハウスで越えた冬

パキラは寒さがちょっと苦手。屋外で冬を越すには、それなりの備えが要ります。

我が家では、冬のあいだ、屋外の鉢を簡易ビニールハウスにまとめて避難させていました。

ビニール越しでちょっと見づらいのですが、いちばん葉を残していたのが、このパキラ。とはいえ、葉はもう茶色く傷んで、見るからに寒さにこらえている様子。それでも、ハウスのなかでなんとか冬をしのいでくれていました。

葉が、ぜんぶ落ちた

そして春先。ハウスから出してみると…葉が、一枚残らず落ちていました。

つるりとした幹だけが、ぽつんと鉢に立っている状態。正直、「これはもうダメかもしれない…」と、半分あきらめかけました。

ただ、幹を指でそっと触ってみると、まだしっかりと硬い。ぶよぶよしていない。幹が生きているなら、まだ望みはある。そう信じて、暖かくなるのを待つことにしました。

幹に、緑の点

待つこと数日。幹の表面に、ちいさな緑の点を発見。

来た。ちゃんと、生きていた。

裸の幹から、ぷつりと顔を出した黄緑のかたまり。これを見つけた朝の、ほっとした気持ちといったら。

ふたつの芽

そして、嬉しい誤算がもうひとつ。芽が出てきたのは、一か所だけではありませんでした。

すぐに分岐して、ふたつの芽が、それぞれのペースで動き出していました。

そこからは、あっという間。

新しい葉は、やわらかな黄緑。あのパキラ特有の、手のひらを広げたような五枚葉が、するすると開いていきます。

そして6月。

つやつやの葉をいっぱいに広げて、すっかり別株のように元気な姿。丸坊主だったあの日が、もう遠い昔のよう。

最後に一言

葉が全部落ちたときは、本当にあきらめかけました。でも、幹さえ生きていれば、植物はちゃんと戻ってくる。今回はそれを、まるごと見せてもらった気がします。

しかも、ふたつの芽。減らすどころか、株のかたちまで前より豊かになって帰ってきてくれました。

冬越しの正解は、まだまだ手探り。でも、こうして一度落として、また芽吹く姿を見てしまうと、来年の冬も、ちゃんと付き合っていこうと思えます。

では、また次回

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